2011年4月23日土曜日

来週の東京外国為替市場見通し=ドル・円に下値不安、「大型連休は輸入企業不在で要注意」との声

予想レンジ:1ドル=79円50銭-83円96銭

来週(25日からの週)および5月の第1週は、ドル・円の下値不安がくすぶるだろう。

来週の最重要イベントは、26-27日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)。

大手証券では、足元の弱い米指標などを受けて、「FRB(米連邦準備制度理事会)がQE2(第2次量的緩和)の規模を縮小するという見方や早期に利上げに踏み切るという楽観的な見方はなくなった」と話した。

バーナンキFRB議長は27日、FOMC終了後に初の定例記者会見を行う。

バーナンキ議長はハト派として知られており、発言を受けてFRBが早期に出口戦略に向かうとの期待が一段と後退すれば、さらにドル売りが進むだろう。

28日には日銀の金融政策決定会合が開かれるが、「日銀は東日本大震災の直後に開催した3月14日の会合で追加緩和をすでに実施している。

さらなる金融緩和は想定していない」(欧州系証券)との声が聞かれた。

市場では、「ゴールデンウイーク中は個人や輸入企業によるドル買いで対抗できないだけに、ドル・円が下押される展開を警戒する必要がある」(前出の大手証券)との見方があった。

昨年のゴールデンウイークにはギリシャの信用不安が高まり投資家のリスク許容度低下から円買いが強まった。

ギリシャの債務再編観測が根強いなか、今年も欧州の財政問題に関する報道には注意を要する。

一方、急ピッチでドル安が進行してきたため、「さらにドルが売られるには追加的な材料が必要」(前出の欧州系証券)との見方があった。

21日には市場予想より弱い米指標が相次ぎドル売りが進んだ。

5月6日の4月米雇用統計など、来週以降に発表される重要な米指標の下ブレを警戒する必要がある。

もっとも、3月18日のG7(主要7カ国)による協調介入において政府・日銀が介入に踏み切ったポイントである79円台半ばでは、介入警戒感が高まるとみる。

一方、上値メドは4月14日の高値83円96銭を想定している。

5月5日にはECB(欧州中銀)理事会とトリシェECB総裁の記者会見が予定されている。

ECBは4月に利上げに踏み切ったが、市場予想では5月は政策金利を据え置くとみられている。

「欧州各国が緊縮財政を迫られるなか、ユーロ高が進みすぎれば景気に悪影響を与える。

5日の記者会見ではトリシェ総裁がユーロ高をけん制するかを注視したい」(同)との指摘があった。(坂本浩明)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社

2011年4月16日土曜日

来週の東京外国為替市場見通し=ドル・円は強含みか、「輸入企業のドル買い意欲強い」との声


予想レンジ:1ドル=82円50銭-85円54銭

 18日からの週、ドル・円は強含みか。輸入企業の押し目買いが流入し、ドル・円の下値は限定的になるとみる。市場では、「輸入企業のドル買い意欲が強い。資源価格の高騰で足元では石油元売りなど普段の2倍ドルを買っている企業もある」(大手金融機関)との指摘が出ていた。

 一方、東日本大震災の影響で、輸出企業は業績の先行き不透明感からドル売りを手控えている。前出の大手金融機関では、「震災の影響で日本の貿易収支や経常収支の黒字額が縮小するとみられるなか、円を積極的に買えなくなっている。ドル・円が来週に82円台前半まで下落するとはみていない」と話した。20日には日本の3月貿易統計が発表される。通常は日本の経済指標が為替市場で大きな材料となることは少ないが、貿易黒字額が市場予想(6454億円)を大きく下回る場合に円売りで反応するか注目したい。

 もっとも、25日からの週にFOMC(米連邦公開市場委員会)が控えていることもあり、それまではポジションを傾けにくいとみられる。ドル・円のレンジの上限は7日の高値85円54銭を想定している。

 クロス円の値動きも重要。15日に発表された中国の1-3月期実質GDP(国内総生産)と3月の主要経済指標は軒並み市場予想を上回った。市場では、同日に中国人民銀行が預金準備率を引き上げるとの観測がある。実際に引き上げられたとしても為替市場での反応は限られると考えるが、週明け18日の中国株式の反応は注視したい。上海総合指数は15日に年初来高値を更新しており、18日に高値警戒感から売られれば、クロス円の重しとなろう。

 ワシントンで開催されているG20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議では現地時間15日午後(東京時間16日早朝)に共同声明が発表される予定。震災後の日本支援でG20が結束することが明記されると報じられているが、報道通りの内容にとどまれば為替相場への影響は限定的となろう。

 ユーロ・ドルは上値の重い展開か。12日以降は明確に1.45ドルを上抜けられずに伸び悩んでいる。来週も特段のユーロ買い材料がなければ一段高は見込みにくい。22日に米国や英国市場などが祝日で休場となるため、「これまで積み上げてきたユーロ買いポジションを連休前にいったん閉じる動きが出る可能性がある」(岡三証券 外国証券部外国債券グループ長・相馬勉氏)との指摘があった。(坂本浩明)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。なお、当該記事は日本時間15日午後5時30分時点の情報をもとに作成しました

提供:モーニングスター社

2011年4月9日土曜日

来週4月11日~4月15日のドル円予想


来週の東京外国為替市場見通し=米企業の決算発表本格化でリスク選好続くか注視、米国株安なら円買い

4月8日(金)18時43分配信 モーニングスター
予想レンジ:1ドル=83円98銭-85円93銭

11日からの週は、米国株式の動向が最注目。来週は米主要企業の決算発表が本格化する。11日にアルコア、13日にJPモルガン・チェース、15日にバンク・オブ・アメリカが決算を発表する。「米国株式は楽観ムードのなかで買われてきただけに、業績見通しの引き下げなどで調整する展開を警戒している」(大手金融機関)との見方があった。米国株式が調整色を強めれば投資家のリスク回避目的の円買いが進むと予想する。15日に発表される中国の1-3月期実質GDP(国内総生産)と3月経済指標も見逃せない。一連の指標が市場予想より下ブレすれば、投資家のリスク許容度低下で円が買われるとみる。

また、11日にはハト派の重鎮として知られるFRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン副議長が講演する予定。イエレン副議長のハト派的な発言が材料視されてFRBの出口戦略への期待が後退すれば、ドル売りが優勢となろう。

米11年度予算案の協議をめぐる動向も注目したい。暫定予算の期限切れが8日に迫っており、歳出削減規模などで対立する与野党が暫定予算の延長について合意できない場合、米政府機関の一部が閉鎖に追い込まれる可能性がある。市場の一部では、政府機関の閉鎖が長期間続くとの見方が強まればドル売り材料になるとみる向きがある。ただ、「国民生活に多大な影響が及ぶため、与野党は政府機関の閉鎖を回避する方法を模索するだろう」(同)との声も聞かれた。

ユーロの値動きも重要。米系銀行では、「金利先高観からユーロ買いが続くとみられる。ユーロ・ドルの上昇トレンドが反転する材料が見当たらない」と話した。原油価格のさらなる上昇などでユーロ・ドルが一段高となれば、ドル・円の上値は抑えられるだろう。

もっとも、ドル・円の下値は限定的となることも想定される。日銀が一段の金融緩和に踏み切る可能性が意識されるなか、「海外勢は依然としてドル・円に対して強気のスタンス」(大手信託銀行)という。ドル・円の下値メドは2月の高値83円98銭。一方、レンジの上限は10年9月15日の政府・日銀による為替介入実施後の高値(9月16日の高値)である85円93銭をみている。(坂本浩明)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社

2011年4月7日木曜日

米国金利の上昇局面で、なぜ米ドルが買われるのか?


金利と為替レートには相関性がある。
 ドル円、ユーロ円、ユーロドル、豪ドル円、豪ドル(ドル)のそれぞれの為替レートについて、当該国の2年物の国債の金利差の動きのグラフを作ってみた。ほとんどの局面で相関性を認識できるのではないか。
 なぜ、2年物国債の金利かというと、1年以内の短期の金利は年末とか期末は、経済以外の資金需給の影響を受けやすいので、経済の状況を表しにくい。また国債の代表たる10年物は財政状況の影響を受けやすいからである。そのため為替レートの分析では2年物金利を一般的に使用する。
画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示
 為替レートの分析や予想をするモデルにも、流行がある。筆者が大学生のころ注目されたのは、各国の物価水準に注目した「購買力平価アプローチ」であった。これは「同じものは世界中のどこでも同じ値段で買える」という考えに基づいている。いわゆる「ビッグマック指数」とか「ハンバーガー指数」と呼ばれているものもこの派生物である。
 その後、80年代に入って貿易摩擦が激しくなり、その後に円高局面を迎えたころは、貿易収支と経常収支に注目した「フロー(収支)アプローチ」であった。最近は、資産運用に注目した「アセット(資産)アプローチ」が注目されている。世界的に量的緩和基調にあり、流動性が増えていることが背景にある。
 資産運用において金利は代表的な指標であり、為替レートに影響を与えるのも実感としても分かる。

2月25日─3月29日の為替介入額は6925億円、ほぼ予想通り


[東京 31日 ロイター] 

 財務省は31日、2011年2月25日から3月29日までの外国為替平衡操作額(介入額)が6925億円だったと発表した。介入実施は、2010年9月15日以来、半年ぶり。
23日に発表された日銀の「当座預金増減と金融調節(確報)」からは、18日の円売り介入の規模は6600億円程度だったと推計されており、市場では「ほぼ予想通りの規模だった」(三菱東京UFJ銀行アナリスト、井野鉄兵氏)と受け止められている。
井野氏は、今回の介入が少ない金額で効率的に行われたと評価しており、1)介入開始と同時に野田財務相が介入を公表したことでアナウンスメント効果が働いた、2)主要7カ国(G7)を巻き込んだ協調介入だったことでインパクトが大きかった──の2点を指摘。「9月に実施した2兆円を超える規模の介入に比べて規模が小さかったことで、市場には財務省が追加介入に向けた余力を残しているとの警戒感が働く」(井野氏)ことが、その後もドル/円をサポートしているとみている。
3月11日の東日本大震災後に円のリパトリエーション(本国への資金還流)観測が浮上し円高圧力がかかるなか、3月17日早朝にドル/円は突然76.25円まで急落し、史上最安値を更新した。これを受けて、G7の財務相・中央銀行総裁は電話会議でG7による円売りの協調介入で合意。野田財務相は18日午前9時からドル買い/円売り介入を実施したことを明らかにした。その後、海外時間にかけてG7各国の中銀が相次いで介入を実施している。
17日の段階から18日のG7財務相・中央銀行総裁会議で協調介入が決まるとの期待感が広がっていたことで、ドル/円は17日のうちに一時79円半ばまで3円以上戻し、18日の介入を受けてさらに82.00円まで上昇した。その後は、介入警戒感がドル/円の下値を支え、さらに利上げレースでの欧米に対する出遅れ感も響いて31日までに一時83.22円まで上昇。介入前の直近高値(3月11日の震災時につけた83.30円)に迫る局面もあった。
野田財務相が明らかにした3月の介入は18日だけで、市場でも介入は1回だけだったとみる声が多い。
(ロイターニュース 松平陽子 編集:佐々木美和)

2011年4月2日土曜日

来週4月4日~4月8日のドル円予想


来週の東京外国為替市場見通し=ドル・円の上値は限定的か、「FRB議長講演で米金利上昇にブレーキ」の声

4月1日(金)18時33分配信 モーニングスター
予想レンジ:1ドル=82円32銭-84円51銭

4日からの週、ドル・円の上値は限定的か。足元では米当局者の金融政策をめぐるタカ派的な発言がドル買いにつながっており、来週も要人発言に左右される可能性がある。1日のダドリー・ニューヨーク連銀総裁に続き、来週4日にはバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が講演する。いずれもハト派とみられているFOMC(米連邦公開市場委員会)の中心メンバーであり、「バーナンキ議長は米金利上昇にブレーキをかけるとみている」(大手信託銀行)との指摘が出ていた。

ドル・円は1日の東京時間に一時83円74銭まで上昇し、2月16日以来の高値を付けた。上値メドとして意識されていた東日本大震災発生直後の高値83円30銭を上回ったが、「上昇ピッチが急すぎる」(同)としていったん調整するとみる向きがある。ドル・円の下値メドは75日移動平均線が位置する82円32銭を想定している。

もっとも、1日の3月米雇用統計が市場予想より強い結果となれば、「来週はドル買い・円売りが加速するシナリオが想定される」(欧州系証券)との声が聞かれた。また、クロス円が一段高となれば、ドル・円が下支えされるだろう。「雇用統計が市場予想より大幅に悪い内容とならない限り、投資家のリスク選好は続くとみられ、円が売られやすい」(同)という。ドル・円は10年12月の高値84円51銭をレンジの上限とみている。

6-7日には日銀の金融政策決定会合が開かれるが、「東日本大震災の発生を受けて3月14日の会合で資産買い入れ基金の拡充を決定したばかりで、さらなる金融緩和策が打ち出されるかは不透明」(同)との見方があった。震災直後の日銀の追加緩和決定がドル・円の値動きに与えた影響が限定的だったこともあり、今回の会合もドル・円のトレンドを決定するような材料にはならないとみる。

ユーロをめぐっては、7日に開催されるECB(欧州中銀)理事会が最重要。市場予想は0.25%の利上げとなっている。ECBの利上げは「マーケットでほぼ確実視されている」(外為アナリスト)ため、利上げ発表後に利益確定でユーロがいったん売られる可能性がある。しかし、「ユーロは、ECBが年末にかけて何回の利上げを実施するかを織り込みにいく段階にある」(前出の欧州系証券)とされるだけに、ECB理事会後の記者会見でトリシェ総裁が追加利上げに向けて強い意志を示せば、ユーロは底堅く推移すると予想される。(坂本浩明)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社